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2008年6月22日日曜日

胡蝶の夢

この間、夢を見ながら・・の話をしましたが、
映画「Tchindonちんどん」のブーヴィエさんのセリフに
夢のことを語ったものがあります。
ちょっと長いけど、ご紹介しますね。

「夢の中では普段出会うことのないもの同士が奇跡的に遭遇する。
錬金術師が『神秘的な合一』と呼んで黄金を作り出したように
私達の意識は夢のなかでは自由自在な力を持つのである。
中国の紀元前に荘子という思想家がいた。
彼の話は逆説的なレトリックがきらびやかに満ち満ちており
寓話を用いて読む者を夢幻の世界へと引きずり込む。
その一つに『胡蝶の夢』という話がある。
『ある男が夢を見る。自分が蝶になって舞う夢。花から花に自由に飛び遊ぶ。
えもいわれぬ幸福感を感じた男は目を覚ます。男は考える。
はたしてあれは夢だったのか。
それとも、こうしてここにいる人間の自分が蝶の夢なのか。』
東洋の思想は無為自然を基本とし人為を嫌う。
いわゆる神秘主義とは違う、絶対的な超越性から見る視点ということである。
それを、日本を代表する芸術である能を完成させた世阿弥は『離見の見』という言葉で表現した。
物事は自分の見ている視点から離れ、違う目で見てみろという意味である。
役になりきるのは7割、あとの3割は舞台で舞う自分を見つめる冷静な目を持てということだ。
目は前と横を見ることができる、しかし自分の後ろは見ることはできない。
目に見えている世界が全て本当だと思ったら大間違い。
本当の本当はもっと別の所にあるのだ。
世阿弥も荘子もそう言っている。」

今回、ブーヴィエさんのセリフは、思いっきり個人的趣味で書かせてもらいました。
(監督さん、ありがとう!)
どれも、大胆に言い切ってますがあくまでも私の個人的意見です。
そんなことはないだろ~!と、
違うご意見もあるかとは思いますが、
そこのところは、
夢のお話・・ということで・・どうぞよろしくお願いいたします!

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